実は勘違い?ミックスボイス大解説 出し方には条件がある

こんにちは!

ボーカリスト、ボイストレーナーのマメチヨです♪

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【 mamechiyo ボーカルスタジオ 】

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※ここから先を読む前にぜひこちらをご覧ください↓

目次

私、ミックスボイスが嫌いなボイストレーナーです。

ボイトレをしたい!

声を良くしたい!

と、レッスンに来てくださる皆様から

よく頂く質問の二代巨頭。

『腹式呼吸』と『ミックスボイス』

※『腹式呼吸』に関しては以前ご説明した記事がありますので、ご覧頂ければ嬉しいです。

今日は、『ミックスボイス』について。

  • ミックスボイスって何ー?
  • 歌うまい人が使っているんでしょ?
  • なんかいつもと違う声が出るんでしょ?

など…

いろいろな情報が錯綜して…
(ミックスボイスをある意味、特別な技術みたいに説明しているような事があったり誰でも簡単!みたいに説明していたり)

そこで、私いつも思う事があります。
(いや、レッスンでいつも言ってしまっている。)

『ミックスボイス』ってキーワードが誤解を招く!
『ミックスボイス』って言い方が嫌いなんじゃー!!

という訳で・・・笑
『ミックスボイス』が嫌いなボイストレーナーが、ミックスボイスの本当の正体についてしっかり正しく解説します!!

何故、嫌いなのか、わかって頂けると思います…!

【結論】ミックスボイスはmixed voice 

よく私達が耳にする『ミックスボイス』という言葉。

英語だと…mixed voice 

つまり、混ぜられた状態を表しているんです。

先に結論をお伝えすると

上と下の声を音色、音質、音圧など【無理なくグラデーションになる様に混ぜられた状態】またそうする【テクニックの事】を言います。

※余談…
原語はフランス語のヴォワ・ミクスト(voix mixte)であり、英語の mixed voice もその訳語のようである。まれに voix mixte の日本語訳に「混声」が用いられる場合がある(どの言語においても、混声―mixed-voiceといった言葉は混声合唱を指すことのほうが圧倒的に多いため、この言葉は「誤用である」とか「存在しない」といった誤解も多い)。そもそもは「声区の融合」を意味している。

Wikipedia よりお借りしました。

という訳でmixed voice という言葉はいろいろな意味を含みますのでご注意を…

※以後書いております、頭声、ファルセット、裏声、地声…などの言い方も先生ごと、学んだ道筋によって理解、見解が分かれる部分なのをご承知おきください。今回は裏声、地声は換声点の上と下という意味で使用します。

マメチヨ的 ミックスボイス大解説

先程もお伝えしましたが、ミックスボイスって言葉自体は誤解を招きがちなので
私としてはレッスンではほとんど使わない語彙です。

何故か、、、それは、それが出来ればすべてOKという様な印象がミックスボイスという言葉につきすぎてしまっているし、『ミックス』というよりもトライ &エラーを繰り返しながら
グラデーションを『スライド』出来る様に作り上げて行く技術だからです。

ですが、このページに辿り着いて下さった方はきっと『ミックスボイスの本当のところ、真実を知りたい!』と思っていらっしゃると思いますので、

『ミックスボイス』の解説、と銘打たせて説明させて頂きます。

ミックスボイスの正体は?

先程、上と下の声を音色、音質、音圧など無理なくグラデーションになる様に混ぜられた状態、またそうするテクニックの事

とミックスボイスについて説明しましたが、

もう少し技術的な観点でご説明すると…

換声点(声区の変わり目)を滑らかに通過する技術、またそれにより得られる音色
実際には、自分は裏声もしくは地声を出している感覚
それを滑らかに鼻腔の共鳴を使ってグラデーションに聞こえる様にカバーする技術

使用例)

そのグラデーションの高音部、を裏声なんだけれど、鼻腔の共鳴をフルに使って地声のように出すこと。
↑巷で『ニャン』とか、『ネイ』とかするボイトレはこの練習なんです。

どうやってミックスボイスにするの?

どうやってミックスボイスを獲得するか=どうやって換声点の繋ぎ目をグラデーションにするか、という事なのですが、

そもそも自分の換声点を知る必要が有ります。限界点ではありません。

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↑正しい体の状態で(詳しくはこちら↓)緩やかに自然と切り替えたくなる音です。

かなり個人差がある部分ですし、

そもそもこの換声点を普段から感じさせない話し方、を生活内で獲得していらっしゃる方もいらっしゃります。(私の感覚的に2割くらいの方かな?)

つまり、既にグラデーションが完成している方という事です。

えー!ラッキー、いいな!羨ましいな!と思ったそこのアナタ。

違うのです、このタイプの方はむしろ、後々時間がかかります。

何故か、というと元々無意識のうちにしている事なので
自分の地声と裏声の区別が出来にくいです。

そうすると、曲によって、グラデーションの位置を変えるという事が出来ない為、
曲の歌詞や雰囲気に合わせて歌い方を自由に変えられ無いのです。

何を歌っても同じ感じにしか歌えない、という場合、このタイプである事が原因な事があります。
(その方は、信頼できる先生にご相談を!ゆっくり学べば、必ず解決します。)

ミックスボイスを習得する前に、まず出来て欲しい事〜最初の練習

自分の換声点が分かった!として…

個人差が大きい部分ですが、換声点を真ん中に上下3音(出来ればもっと、上達具合に合わせてイラストのグレーゾーンを広げていく…歌手の方はこのゾーンが広い場合が多いです。)を

地声でも裏声でも鼻腔を使って『鳴らして』きちんと出せる様にするのが最初のステップです。

女性

換声点が(ピアノの蓋開けて鍵穴を真ん中だと考えて…のソ、ラ辺り)だとすると
地声で下~その上ドまで
裏声で上~真ん中ミ、ファくらいまで

男性

男性は実音ではなくて、楽譜で良く表現されている高さだと思って頂いて…

換声点が(ファ、ソ辺り)だとすると
地声で下~その上ラ、シまで
裏声で上~真ん中ファくらいまで

…でも…男性は私が仕事を始めた20年前より
どんどんこのグラデーションを作るのが器用なタイプのシンガーが増えていて、
求められる地声も裏声も幅がぐんぐん広がっています。
今後もどんどん変わるかと、予想しています。

変声期前の子供

換声点が(ピアノの蓋開けて鍵穴を真ん中だと考えて…の上のシ、ド辺り)だとすると
地声で下~その上ミ♭まで
裏声で上~真ん中ラくらいまで

※余談・・・
変声期についてもまた記事にしたいと思っていますが、個人差がめちゃくちゃあります。
体型や目に見える成長具合だけでなく、
心の成長具合によって、また女の子さんでしたら、早い方で初潮が始まる頃、4年生くらいから可能性があります。
でも…その頃ってオーディションをガンガン頑張りたい時期ですよね…
その時期に心と声のバランスが変わってくるんです…涙
長くなりそうなので、また記事にします!


このグラデーションの色味をしっかり自分で管理しながら、プラス次にご説明する『歌詞』をうまく使って
mixed 、混ぜる状態を作っていきます!

ミックスボイス 正しい感覚『混ぜやすい条件』があった⁉︎

↑で書いた様にグラデーションを自由自在につくれる為には
音程それぞれの音で全ての母音(日本語ならあ、い、う、え、お)がスムーズにコントロール出来る事が理想です。て

ですが、プラスα、
子音の付き具合、音程の高低差で
グラデーションにしやすい条件が整いやすいものと、そうで無いものがあるんです!

特に換声点近くの声は混ぜづらいので
この条件を知れば、このグラデーションを使って歌う事がぐっと楽になります!

愛してる、なら『し』で混ぜる

例えば、

『愛してる』という歌詞が換声点付近の音程メロディラインで出てきた場合、声をどうコントロールしますか?

実は、混ぜやすい子音を持つ言葉、というものがあるのです。

  • か、さ、は→息を混ぜやすい(場合によっては濁点もこのカテゴリーに入る)
  • な、や→鼻腔の共鳴を使いやすい
  • ま→上唇をしっかり使えば鼻腔の共鳴にリーチしやすい
  • た→舌を弾く時に混ぜやすい(場合によっては半濁音もこのカテゴリーに入る)

反対に、母音だけの言葉は混ぜづらいです。

つまり…例にあげた『愛してる』でしたら、し、を使って換声点を乗り切れる可能性が高い、というわけなんです。

音が離れたメロディラインは使える

音が離れたメロディラインは混ぜやすいです!

例えば…Novel brightの『Walking with you』のサビ部分!

『かーぞえきれない ほどの思いを 今ならきっと あなたに届く様に 叫ぶよー』

このフレーズ自体が鼻腔を使ってグラデーションの位置で歌います。
特に、『かーぞえきれない』の部分は換声点を越える形になるのですが、
音程が離れてくれているので割と鼻腔の響きを外さずに捉えておきやすいです。

反対に近い位置で換声点を行き来する様な曲は鼻腔の共鳴を外す、というより固まってしまう可能性が高く、難しいです。

このwalking with you自体がしっかり鼻腔でコントロール出来る様にする良い練習曲になります!

キーは『かーぞえきれない』がご自分の換声点を越える様に設定して、練習してみて下さいね!

じゃあ、実際に練習してみよう!
という訳で練習編はまた記事にしますね♪

ミックスボイスの正体を知ったらば…

ミックスボイス、と皆さまが呼ぶ物の正体は…

換声点付近の音程を鼻腔の響きを使ってグラデーションになる様、
音色、音質、音圧など無理なくスライドしていく状態、またそうするテクニックの事を言います。

ん?という事は

  • 換声点付近以外はどう歌うの?
  • 鼻腔の共鳴?響き?ってなーに?

スルドイ!!!

次回、この練習編に移る前に『響き』についてお話しする様にしましょう。

今回、書かせて頂いてやはり思うのは
ミックス、っていうより・・・・


スライド、の方が私としてはどちらかというとしっくり来るんだよなー、と思っております。

私の妙な、こだわり 笑笑

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